言いたい放題
気になった漫画やアニメの感想とか考察とか妄想とかを繰り広げる完全自己満足サイト。 ※キャラアンチに近い発言が出ることがあります。 ※腐っているのでホモ発言が出ます。 これらのことが苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
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一度はやってみたい修羅場
久しぶりの小説。タイトルそのまま。一度はやってみたい修羅場ネタ。
9月中はなんでか火曜日に更新が全然ないっぽいからせっかくなので書いてみた。
書きたいシーンだけだからいきなり始まって適当に終わる。
風春付き合ってるネタ。おそらく大学生。本当は付き合ってるなら春奈ちゃんの敬語は外したいけど外すと誰これ状態になるのでそのままで。
呼び方は風丸さんと春奈でいこうと思います。(なんとなく風丸君は下の名前で呼ばれるの嫌いそうだし)
たぶん2人とも1人暮らしでお互いの部屋の合鍵とか持ってると思う。
9月中はなんでか火曜日に更新が全然ないっぽいからせっかくなので書いてみた。
書きたいシーンだけだからいきなり始まって適当に終わる。
風春付き合ってるネタ。おそらく大学生。本当は付き合ってるなら春奈ちゃんの敬語は外したいけど外すと誰これ状態になるのでそのままで。
呼び方は風丸さんと春奈でいこうと思います。(なんとなく風丸君は下の名前で呼ばれるの嫌いそうだし)
たぶん2人とも1人暮らしでお互いの部屋の合鍵とか持ってると思う。
「風丸さん、さっき一緒に歩いてた女の人は誰ですか。」
風丸が自分の部屋の玄関を開けた瞬間、春奈の冷めた声が投げかけられた。帰ってきたら春奈が部屋にいるというのはよくあることだったので、それについては大して驚きはしなかったが、滅多にない春奈の冷めた視線と声に、風丸は思わず動きを止めた。
「誰かって訊いてるんですけど。」
何も言わない風丸に、春奈は焦れてもう一度訊いた。あくまで冷徹な響きであり、感情的になっている様子はない。
「サークルの先輩だよ。学祭準備で使う物の買い出し行ってただけ。」
「それにしては随分楽しそうでしたね。手なんか繋いで。」
「は?何言って・・・・・・。」
「とぼけても無駄ですよ。私見たんですからね。」
風丸は手など繋いでいない。これは断言できる。なんせ、両手に買い物袋を提げていたのだから手など繋げるはずがない。風丸は荷物持ちとして連れて行かれたので、その先輩はほとんど手ぶらに近かったわけだが。
「何か言ったらどうなんですか?」
風丸は春奈の目を見つめ返した。春奈が目をそらすことはない。怒っているようにも見えるし、悲しんでいるようにも見える。春奈の真意がわからない。しかし、疑われていることは確実なようだった。
春奈がこんなふうに風丸の浮気を疑ったことは、今まで一度もなかった。もちろん、風丸は浮気なんてするつもりはなかったし、疑われるようなことをしていなかったというのはあったが、基本的に春奈は風丸がいつどこで誰と何をしていようが頓着しなかったのだ。それは、風丸を信じているという証であるかのようだったが、風丸自身はおそらく春奈はそういうことを気にしないのだろうと思っていた。
何か不満があればいつもすぐに言っていたので、特に大きなトラブルが起こることもなかったのだ。
その春奈が、風丸のことを疑っている。
すぐに問いただそうとしている点では、今まで通りといえるかもしれないが。
「何を見たのかは知らないがそれは誤解だ。手なんか繋いでないし両手に荷物持ってたんだから繋げるわけもない。向こうも彼氏持ちだし俺が彼女持ちだってことも知ってる。」
「あくまで白を切るつもりなんですね。」
風丸は、その瞬間嫌な予感がした。だが、春奈はおもむろに部屋の奥へと歩いていっただけだ。何が起ころうとしているのかはまだわからない。ただ、風丸は春奈の動きを見守るしかなかった。
春奈が流しの下の棚を開けたとき、何をしようとしているのかを察した風丸は、思わず一歩後ずさった。
春奈がこちらを向いたとき、その手には包丁が握られていた。
「今白状するなら許してあげます。でも、これ以上しらばっくれるつもりなら・・・・・・、どうなるかわかってますよね?」
切っ先をまっすぐに風丸へと向け、ゆっくりと口角をあげた春奈を見て、風丸の背筋に悪寒が走った。しかし身に覚えはない。春奈が何を見てそんな勘違いをしたのかはわからない。とりあえず謝ってしまおうかとも考えたが、ここでわけもわからず謝っても春奈が納得するはずがないことはわかっていた。
しばらく無言の睨み合いが続いた後、風丸はごくりと唾を飲み込み、ゆっくりと口を開いた。
「春奈、とりあえず落ち着いて話し合おう。俺はあの人とそれなりに仲はいいがただの先輩と後輩の関係だ。春奈が見たっていうのはたぶん何かの見間違いだ。まずはその包丁を下ろして・・・・・・。」
そこまで言った途端、春奈が急に笑い出した。最初は小さな笑い声だったのが、徐々に大きくなっていき、終いには大笑いを始めた。
片手には包丁を持ったままだったが、その切っ先は風丸には向けられていない。
風丸が何が何だかわからずにその様子をただ見守っていると、一頻り笑って満足した様子の春奈は包丁を調理台の上に置き、風丸にしてやったりといった笑顔を向けた。
「いやー、風丸さんってベタな言い訳するんですねー。」
「・・・・・・は?」
未だに状況がわかっていない風丸は、春奈の言葉の意味がいまいち理解できない。いや、確かに自分が今言った台詞は自分でもベタだとは思うが。って、そうじゃなくて。
「さっきのは冗談ですよ。風丸さんが他の人と手繋いだとこなんか見たことありませんし。ちょっと風丸さんの反応見てみたかっただけで。」
風丸の疑問に満ちた視線を受け、春奈はようやく種明かしをした。
「・・・・・・つまり?」
「包丁向けられたら風丸さんはどうするのか興味があったのでちょっとがんばってみました。ある種のドッキリみたいな感じですね。」
「・・・・・・俺、さっきかなり本気で焦ったんだけど。」
「あぁ、それはわかりましたよ。だってそうじゃなきゃ風丸さんがあんな気の利かない台詞言うとは思えませんし。」
「冗談の域超えてないか?」
「あれ、風丸さんがそんな頭固いとは思いませんでした。」
まったく悪びれた様子のない春奈に、風丸は一気に脱力した。ちなみに風丸はまだ靴を脱ぐことすらしていない。
「とりあえずお昼食べませんか?まだですよね。」
春奈の言葉に、風丸は力なく頷くのだった。
あとがき
私が包丁向けてみたかっただけです。ほんとは現実でやってみたいけどやる相手も理由も度胸もないので。
最初らへんの怒った春奈ちゃんは演技です。
風丸が自分の部屋の玄関を開けた瞬間、春奈の冷めた声が投げかけられた。帰ってきたら春奈が部屋にいるというのはよくあることだったので、それについては大して驚きはしなかったが、滅多にない春奈の冷めた視線と声に、風丸は思わず動きを止めた。
「誰かって訊いてるんですけど。」
何も言わない風丸に、春奈は焦れてもう一度訊いた。あくまで冷徹な響きであり、感情的になっている様子はない。
「サークルの先輩だよ。学祭準備で使う物の買い出し行ってただけ。」
「それにしては随分楽しそうでしたね。手なんか繋いで。」
「は?何言って・・・・・・。」
「とぼけても無駄ですよ。私見たんですからね。」
風丸は手など繋いでいない。これは断言できる。なんせ、両手に買い物袋を提げていたのだから手など繋げるはずがない。風丸は荷物持ちとして連れて行かれたので、その先輩はほとんど手ぶらに近かったわけだが。
「何か言ったらどうなんですか?」
風丸は春奈の目を見つめ返した。春奈が目をそらすことはない。怒っているようにも見えるし、悲しんでいるようにも見える。春奈の真意がわからない。しかし、疑われていることは確実なようだった。
春奈がこんなふうに風丸の浮気を疑ったことは、今まで一度もなかった。もちろん、風丸は浮気なんてするつもりはなかったし、疑われるようなことをしていなかったというのはあったが、基本的に春奈は風丸がいつどこで誰と何をしていようが頓着しなかったのだ。それは、風丸を信じているという証であるかのようだったが、風丸自身はおそらく春奈はそういうことを気にしないのだろうと思っていた。
何か不満があればいつもすぐに言っていたので、特に大きなトラブルが起こることもなかったのだ。
その春奈が、風丸のことを疑っている。
すぐに問いただそうとしている点では、今まで通りといえるかもしれないが。
「何を見たのかは知らないがそれは誤解だ。手なんか繋いでないし両手に荷物持ってたんだから繋げるわけもない。向こうも彼氏持ちだし俺が彼女持ちだってことも知ってる。」
「あくまで白を切るつもりなんですね。」
風丸は、その瞬間嫌な予感がした。だが、春奈はおもむろに部屋の奥へと歩いていっただけだ。何が起ころうとしているのかはまだわからない。ただ、風丸は春奈の動きを見守るしかなかった。
春奈が流しの下の棚を開けたとき、何をしようとしているのかを察した風丸は、思わず一歩後ずさった。
春奈がこちらを向いたとき、その手には包丁が握られていた。
「今白状するなら許してあげます。でも、これ以上しらばっくれるつもりなら・・・・・・、どうなるかわかってますよね?」
切っ先をまっすぐに風丸へと向け、ゆっくりと口角をあげた春奈を見て、風丸の背筋に悪寒が走った。しかし身に覚えはない。春奈が何を見てそんな勘違いをしたのかはわからない。とりあえず謝ってしまおうかとも考えたが、ここでわけもわからず謝っても春奈が納得するはずがないことはわかっていた。
しばらく無言の睨み合いが続いた後、風丸はごくりと唾を飲み込み、ゆっくりと口を開いた。
「春奈、とりあえず落ち着いて話し合おう。俺はあの人とそれなりに仲はいいがただの先輩と後輩の関係だ。春奈が見たっていうのはたぶん何かの見間違いだ。まずはその包丁を下ろして・・・・・・。」
そこまで言った途端、春奈が急に笑い出した。最初は小さな笑い声だったのが、徐々に大きくなっていき、終いには大笑いを始めた。
片手には包丁を持ったままだったが、その切っ先は風丸には向けられていない。
風丸が何が何だかわからずにその様子をただ見守っていると、一頻り笑って満足した様子の春奈は包丁を調理台の上に置き、風丸にしてやったりといった笑顔を向けた。
「いやー、風丸さんってベタな言い訳するんですねー。」
「・・・・・・は?」
未だに状況がわかっていない風丸は、春奈の言葉の意味がいまいち理解できない。いや、確かに自分が今言った台詞は自分でもベタだとは思うが。って、そうじゃなくて。
「さっきのは冗談ですよ。風丸さんが他の人と手繋いだとこなんか見たことありませんし。ちょっと風丸さんの反応見てみたかっただけで。」
風丸の疑問に満ちた視線を受け、春奈はようやく種明かしをした。
「・・・・・・つまり?」
「包丁向けられたら風丸さんはどうするのか興味があったのでちょっとがんばってみました。ある種のドッキリみたいな感じですね。」
「・・・・・・俺、さっきかなり本気で焦ったんだけど。」
「あぁ、それはわかりましたよ。だってそうじゃなきゃ風丸さんがあんな気の利かない台詞言うとは思えませんし。」
「冗談の域超えてないか?」
「あれ、風丸さんがそんな頭固いとは思いませんでした。」
まったく悪びれた様子のない春奈に、風丸は一気に脱力した。ちなみに風丸はまだ靴を脱ぐことすらしていない。
「とりあえずお昼食べませんか?まだですよね。」
春奈の言葉に、風丸は力なく頷くのだった。
あとがき
私が包丁向けてみたかっただけです。ほんとは現実でやってみたいけどやる相手も理由も度胸もないので。
最初らへんの怒った春奈ちゃんは演技です。
2011/10/02 加筆修正
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